科目名 | 家族心理学 | |
担当者 | 阿部 洋子 | |
開講期 | 2023年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 家族心理学 | |
授業の達成目標 | 人間は、家族の中に親密な関係を求めるが、その一方で、家族の中で言い知れぬ孤独を感じることもある。家族関係、家族問題を考えるとき、家族を親、子、祖父母などの構成要素に分けて捉える立場から、メンバーが相互に抱いている「意味づけ」の変遷などについて説明できるようになる。また家族をシステムとして捉える立場から、多世代に亘って見られるその家族特有の問題、メンバー間の連合の強度など、構造上の特徴について説明できるようになる。それらを踏まえて、家族関係を変化させ、問題を解決するにはどういう方法があるのかについて説明できるようになる。 | |
今年度の授業内容 | 自己実現の大切さを説くことによって、家族の持つ意味が希薄になったとも言われている。人間は、家族の中に親密な関係を求めるが、その一方で、家族の中で言い知れぬ孤独を感じることもある。ペットは家族だと思えるのに、親や子どもは家族と思えなくなったのは何故なのだろうか。家族とは何か、家族の発達段階とは何か、家族の及ぼすパーソナリティ形成への影響などをテーマに、個人の心理の発達、集団力学など様々な知見を細切れにしていては見えてこない切り口から捉えていく。 | |
準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 事前にポータルに掲出する各回の講義資料を読み、疑問に思うことを予め整理しておく。講義終了後は、配付プリントや講義ノートを見直して、自分なりにまとめ直し理解を深めておくこと。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 家族に関する研究は、社会学、教育学、民俗学、文化人類学、社会保障制度など多方面に亘っている。心理学だけでなく、幅広い視野をもって、書籍にあたって欲しい。 | |
第1回 | オリエンテーション。 家族とは(1):家族とは誰なのか。家族の定義。 | |
第2回 | 家族とは(2)家族の機能。 | |
第3回 | 家族とは(3)家族をテーマにしたビデオの視聴し、家族とは何かについて、考える。 | |
第4回 | 家族の発達(1):家族の危機と移行期。核家族の形成・発達・変貌・衰退にかかわる家族過程についての理論モデル。 | |
第5回 | 家族の発達(2):家族の形成期。家族の発展期。 | |
第6回 | 家族の発達(3):家族の収束期。女性のライフコースの変化。 | |
第7回 | パーソナリティの発達と家族(1):パーソナリティの形成に及ぼす家族の役割。 | |
第8回 | パーソナリティの発達と家族(2):パーソナリティーの形成と「家族布置」、「家族の雰囲気」、「家族価値」の関係。 | |
第9回 | パーソナリティの発達と家族(3):きょうだい順位とパーソナリティについて小グループに分かれて討論し、その結果をグループごとに発表する。きょうだい順位による共通性を検討する。 | |
第10回 | 親教育(1):親として子どもの言動の目的が何であるかを知ることの大切さ、子どもを勇気づけることと褒美を与えることの違いなどについて考える。 | |
第11回 | 親教育(2):既存の様々な親教育のプログラムについての説明を加える。 | |
第12回 | 離婚が子どもに与える影響。全体のまとめ。 | |
第13回 | 特別講師の先生による講義:家族について考える | |
授業の運営方法 | 講義形式で様々な理論を紹介致しますが、ビデオの視聴や具体的な事例も合わせて提示致します。それらを通して、現代家族の抱える問題を考える契機としたいと思っております。「きょうだい順位」とパーソナリティについては、可能であれば小グループでのディスカッションを考えております。 遠隔授業の実施に関しての詳細は「その他、履修生への注意事項」を参照して下さい。 |
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課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 毎回の授業で提出して貰うミニレポート(200字程度の感想と考察)はポータルで回収し、後日、その中から特徴的な見解を紹介致します。誤解があることが分かれば、それについての解説を行います。 定期試験に代わる期末レポートについてはポータルで回収し、後日、全体的な講評をポータルにて配信致します。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない。 |
小論文・レポート | 50% | 期末レポートをポータルから提出する(50点)。 |
授業参加 | 0% | 毎回提出して貰う感想・考察を提出して貰うことで、授業への参加を測定することが出来ると考える。 |
その他 | 50% | 授業中に毎回課す200字程度の感想・考察をポータルから提出する(50点)。 |
テキスト | 独自に作成した配付資料を用いる。市販のテキストは定めない。 |
参考文献 | 家族心理学/平木典子・中釜洋子著/サイエンス社/2006家族心理学/柏木恵子著/東京大学出版会/2003講座家族心理学1~6/岡堂哲雄責任編集/金子書房/1988 |
関連ページ | 家族が抱える問題などに関するページ、親子関係に関するページ。 |
その他、履修生への注意事項 | 【出席の取り方】 対面授業で実施する場合は、スマートフォンで出席登録をして下さい。授業回ごとにポータルの「出席管理」のコード番号をポータルの「掲示登録」から事前に連絡致します。なお出席チェックは授業開始から30分までとし、それ以降は出席チェックが出来ないように設定致しますので御注意下さい。 遠隔授業で実施する場合は、授業回ごとの課題を授業実施当日23:59までに提出することをもって出席扱いと致します。 【授業の実施方法】 遠隔授業で実施する場合は、ポータルの「掲示登録」に掲出した資料とTeamsによるリアルタイム配信で行います。通信環境が悪く視聴が困難な場合を想定し、授業は録画し、出来るだけ早く配信するように致しますので各自で登録して下さい。初回授業開始までに履修生宛てにTeamsのコードをお伝え致します。遠隔授業の日は毎回そのTeamsにアクセスして御参加下さい。配付資料は、通信環境の問題もあると思いますので、授業開始日以前に閲覧することが出来るように心掛けます。 【ビデオ視聴、ディスカッション】 ビデオの視聴は『三丁目の夕日』を予定しておりますが、遠隔授業で実施する場合は、連続して90分間のビデオ視聴は難しいと思われます。そこで40分視聴―5分休憩ー40分視聴などを考えております。「きょうだい順位とパーソナリティ」のディスカッションは、非常に貴重な体験だと考えています。感染防止を十分に図りながら実施する予定ですが、コロナ感染状況が再拡大し、遠隔授業となった場合は、残念ながら実施出来ないと考えております。 【外部講師による特別授業】 現役の幼児相談のスーパーバイザーをしている方を特別講師として招聘したいと考えております。仮に第13回に入れてありますが、先方の御都合によりますので、現時点では第何回目に来校して頂けるかは未定です。確定次第、ポータルでお伝え致します。そのため現時点での予定回数がズレていくことがあるので予め承知しておいて下さい。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |