科目名 | 労働法 | |
担当者 | 水野 圭子 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 労働法 働く時の法律を学ぶ | |
授業の達成目標 | 働く場合にどのような法律によって皆さんが守られるのか、労働法の基礎的な知識と理解を得ることを目標とします。具体的には、働く時間、すなわち、労働時間は法律でどのように規制されているのか、残業をしたら残業代は出るのか、アルバイトや新入社員は有給休暇を取得できるのか、賞与は支給されるのか、ハラスメントに対する規制はどのようになっているのか、働いた場合に関わってくる法律問題について正確な知識に基づき、どのように問題が解決されるのか説明できるようになる事が目標です。 | |
今年度の授業内容 | 労働法は社会に出て働き始めた場合、会社を経営する場合など必ず皆さんにかかわってくる法律です。過労死や過労自殺、ブラック企業といったニュースを聞いたこともあるでしょう。労働法はアルバイトをする場合、就職活動をする場合、社会で働く場合、結婚する場合など人生のライフステージにおいて密接なかかわりを持ち、労働法の知識を持つことによって、法的に自分を守ることができます。 働く場合にどのような法律によって皆さんが守られるのか、労働法の基礎的な問題について取り上げ解説と検討を行います。理由もなく解雇される、残業代が支払われない、内定取消といった具体的な問題について、映像や資料等を踏まえ問題を認識した後で、法律や判例によってどのように問題が解決されていくか、検討します。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 予習として、指示された教科書の該当ページ、判例、資料等を熟読し、疑問、不明な点を確認してください(1時間~2時間)。講義の中で疑問点が解決したかどうか確認し、解決しない場合は遠慮なく質問してください。復習として、教科書、資料、ノート、レジュメ等を利用し、法律用語の確認、法律の概要、判決の事実の概要のまとめ、重要な判旨についてまとめてください(1時間から2時間)。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 予習の場合は、教科書、ノート、配布資料をよく読み、すべて理解しようとはしなくてよいので、疑問点、不明な点を確認するようにしてください。復習においては、不明点疑問点が講義で解決したか、確認してください。わからない場合は、レジュメ、ノートをを読み返したうえで、該当する教科書、資料を参考に調べ、解決しない場合は、遠慮なく質問してください。法律学の場合、 復習においては、法律用語の定義、関連する条文、学説、判例(事実の概要と判旨)を、ノート等にまとめることが必要となります。 |
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第1回 | ガイダンス:法律学の勉強の方法 労働法とはどのような分野の法律か理解する 参考文献・六法の紹介 |
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第2回 | 労働契約を締結する:契約とは? 労働契約を結ぶ場合に知っておくこと | |
第3回 | アルバイトにおける知っておくべき労働法 |
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第4回 | 働くことの対価:賃金 賃金未払いになっていませんか |
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第5回 | 働くことの対価: 賃金が増額される場合 |
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第6回 | 働く時間とはどのような時間ですか?その時間は労働時間?休憩時間 |
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第7回 | 労働時間:フレック、裁量労働、変形労働時間などの働く時間の仕組み |
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第8回 | 労働時間と休む時間・休む日・休暇:年次有給休暇もらっていますか? |
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第9回 | 安全に働く:過労死・過労自殺は若い人の問題でもあります |
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第10回 | 安全に働く:労働災害補償について知る |
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第11回 | 厚生労働省「過労死防止プログラム」に基づき、労働災害に多くの経験を持つ弁護士の先生、実際に労災により家族を失った遺族の方による講演(都合により、回がずれる場合があります) | |
第12回 | 平等に働く:職場における様々な差別の問題について考えよう:男女の差別 | |
第13回 | 非典型雇用:女性の働き方と年収格差 |
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第14回 | 女性が働き続けることと労働法・社会保障法の基礎知識 |
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授業の運営方法 | 働くことと労働法について、視覚教材、教科書、パワーポイント等を用いながら講義形式で授業を進める。新聞記事、新しい法改正のリーフレット等の資料は原則再配布しないので注意すること。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | レポートやコメントの提出後、秀逸な見解やコメントを紹介したり、特徴的な意見、多くの見解について紹介します。また、明らかに誤解がある場合などについては、解説を行います。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 70% | 100点満点の選択式の試験 |
小論文・レポート | 20% | 指定した事例についてのレポート |
授業参加 | 10% | 映像資料を見た場合のコメント |
テキスト | 『労働法講義』第3版 高橋 賢司 中央経済社 このほか、六法(ポケット六法・デイリー六法を用意すること。六法については講義の初回に説明する |
参考文献 | 『ベーシック労働法 第8版』浜村 彰 ,唐津 博 青野 覚 、奥田 香子 /著 有斐閣 2020年03 『諸外国における育児休業制度等、仕事と育児の両立支援にかかる諸政策 ―スウェーデン、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、韓国―』 独立行政法人 労働政策研究研修機構 フランス 水野圭子 『諸外国における女性活躍・雇用均等にかかる情報公開等について ─フランス、ドイツ、イギリス、カナダ─』 フランス 水野圭子 独立行政法人 労働政策研究研修機構 『あらゆる運動にジェンダー平等の視点を -男女共同参画社会の実現に向けた労働組合の役割に関する調査研究委員会報告書- 』 フランス 水野圭子 連合・連合総研 |
その他、履修生への注意事項 | 労働法はアルバイト、就職活動、入社から退職まで密接にかかわってくる身近な法分野です。興味を持って参加してくれることを期待します。労働法を理解するためには、判例を読むことが必須となります。判例が掲載されている教科書、重くて大変だとは思いますが、条文を引くための六法を必ず持参して参加してください。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |