科目名 | ジェンダー論 | |
担当者 | 喜山 朝彦 | |
開講期 | 2023年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 3年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | ジェンダーの構築とその構造 —文化人類学的な視点からー | |
授業の達成目標 | この授業では、フェミニズム、女性学の研究成果を視野に入れ、踏まえながらも、主に文化人類学的な視点から、世界のさまざまな地域、文化における「ジェンダーの構築とその構造」について、社会的、文化的、歴史的、経済的な背景との関連でアプローチし、現代社会におけるジェンダーの問題について眼を向け、積極的に自分の意見・考えを発信できるようにする。 | |
今年度の授業内容 | フェミニズム思想を概観し、その輪郭を把握した上で、ジェンダーに関する文化人類学的な民族誌データをもとに社会的、文化的な多様性とジェンダーの関連に焦点をあて、異なる文化におけるジェンダーの問題に対して知識と理解を深めます。その後、現代日本社会の家族、子育て、男女関係、セクハラ、DV、結婚、雇用と労働、「男女共同参画」などのテーマを手がかりにして、日本社会のジェンダーの問題について考察を展開します。 | |
準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 受講生は、事前にポータルの<授業資料管理>で原則水曜日に配信する講義資料を読み、内容を理解し、疑問に思うことなどをあらかじめ把握しておくこと。授業終了後は、講義資料や各自のメモ、ノート類を見直して自分のなりに纏め直し、理解を深めておくこと。 なお、講義資料の文書データ配信は期間限定です。配信されたら速やかにデータを保存し、プリントアウトして下さい!! |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 1.ポータルの<授業資料管理>で配信した講義資料類には、事前にきちんと目を通し、授業に臨んで下さい。 2.積極的に授業内で紹介した関連文献などを読み、議論を深める努力をして下さい。 3.広い意味での<ジェンダー>の問題に日常的に関心を持ち新聞・雑誌、ウェブ、TVなどを中心に情報を集め、自ら調べ、考える姿勢を持って下さい。 |
|
第1回 | イントロダクション(1)・・・ジェンダー問題を理解するための文化人類学の基本的な視点と研究技法 | |
第2回 | イントロダクション(2)・・・ある大学入学式祝辞を通して考える | |
第3回 | ジェンダーの概念とその周辺概念・・・日本語の「性」という言葉と<セックス>、<セクシュアリティ>、<ジェンダー>の概念について | |
第4回 | 文化人類学とジェンダー研究(1)・・・B.マリノフスキー、M.ミード等の研究を中心に | |
第5回 | 文化人類学とジェンダー研究(2)・・・1980年以降の文化人類学的ジェンダー研究の流れ | |
第6回 | 文化の多様性とジェンダーの構築(1) —さまざまな民族誌的データー・・・狩猟採集社会、農耕社会、農民社会等の性別分業、ジェンダー | |
第7回 | 文化の多様性とジェンダーの構築(2) —さまざまな民族誌的データー・・・多様な婚姻形態とジェンダー | |
第8回 | ミソジニーと近代家族モデル(1)・・・近代家族の誕生とその理念的な特徴 | |
第9回 | ミソジニーと近代家族モデル(2)・・・ミソジニー、ファロセントリズムの概念 | |
第10回 | 日本版近代家族のモデルとジェンダー(1)・・・高度経済成長期、昭和的標準、人生双六との関連で | |
第11回 | 日本版近代家族モデルとジェンダー(2)・・・母子関係、母娘関係を中心に | |
第12回 | ジェンダーの視点からみた現代社会の男女関係、セクハラ、DV、結婚(1)…男性と女性の男女関係の在り方についての認識の違い。デートDV、DV、セクハラについて | |
第13回 | ジェンダーの視点からみた現代社会の男女関係、セクハラ、DV、結婚(2)・・・ジェンダーの視点から見た結婚、夫婦関係。 | |
第14回 | ジェンダーの視点からみたライフデザイン、雇用、労働と男女共同参画社会(1)・・・女性の雇用、働き方、子育て | |
第15回 | ジェンダーの視点からみたライフデザイン、雇用、労働と男女共同参画社会(2)・・・女性としてどのように生きるか | |
授業の運営方法 | 1.この講義は、15回すべてオンライン授業で実施します。オンライン授業の実施にあたっては、Microsoft Teamsを使用し、《リアルタイム配信》で 行います。 2.授業は、講義形式と双方向的授業形式を織り交ぜて実施します。 |
|
課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 期末課題レポート回収、採点後、提出されたレポートの中から、特徴的な見解の紹介や典型的な誤解などについて解説を行います(ポータル<掲示板>を通して受講生に配信する予定です)。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 0% | 実施しない |
小論文・レポート | 70% | 期末課題レポートの内容(レポート書式、テーマ設定の着想も含む) |
授業参加 | 30% | 小課題レポートの内容、授業への積極的・協力的な関わりなど。各回授業の出席代替課題の回答内容。 |
その他 | 0% | 実施しない |
テキスト | 特定のテキストは使用しない方針です。ポータルの<授業資料管理>で事前に配信する講義資料類をもとに授業を進めます(学期中、原則として毎週水曜日に文書データを配信の予定です。期間を限定しての文書データ配信ですので、受講生は速やかにデータを保存、印刷して下さい。一度配信した文書データを再度配信することはしませんのでくれぐれも注意して下さい)。 |
参考文献 | 上野千鶴子、落合恵美子、小倉千加子、信田さよ子、イリイチ、フーコー、ボーボワール、M.ミードなどの著作を中心に授業時間内で随時紹介します。 |
その他、履修生への注意事項 | 1.原則毎回出席はとります。遅刻・欠席には注意し、各自できちんと自分の出席状況を管理する。 ①授業回数15回のうち2/3以上出席することが成績評価の前提となります(出席点ではありません)。 ②オンライン授業で、毎回授業の指定された時間内にポータルの<課題管理>に出席代替課題の回答を提出することで出席をカウントします。 ※なお、指定時間内に出席代替課題回答を提出できなかった、提出した回答が間違っているなどの場合は、全て欠席となります!! 2.授業に積極的に取り組み、授業でとり上げるテーマ・問題に対してきちんと向きあい、常日頃<ジェンダー>の問題について情報を集め、自ら考える姿勢を持てること。 3.文化人類学的、社会学的な視点・研究技法に関心があること。 4.テキストは使用しません。ポータルの<授業資料管理>で講義資料の文書データを配信します。それを基に授業を進めます。指定された期間内に各自で必ずデータ保存、プリントアウトしておくこと。同じ授業資料を何回も配布することはしませんので十分注意すること。 5.オンライン授業は、リアルタイム配信でMicrosoft Teamsを使用します。初回授業前に履修生向けにTeamsのチームコードを連絡しますので、オンライン授業の日はTeamsへアクセスし、コード入力をしてチームに参加すること。 6.ジェンダーの問題は、セクシュアリティ(性行動)と密接な関連があります。その点を了解した上で受講選択して下さい。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |