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科目名ラテン語とローマ文化
担当者小川 文子
開講期2024年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次3年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目古典ラテン語に親しもう
授業の達成目標この授業の達成目標は、古典ラテン語の基礎的な文法事項を理解し、身に着けることです。最終的には、学んだ文法事項を正しく用いて、古典ラテン語の文を読解できるようにすることを目指します。また、古典ラテン語を使っていたローマの人々の文化についても知識を学び、文化的な背景を踏まえたうえで、ラテン語で書かれた文の意味を適切に読み取ることを目指します。
今年度の授業内容この授業で学ぶ古典ラテン語は、英語やフランス語、ドイツ語といった西洋の言語のベースとなっている言語です。一語一語パズルのように読み解いていくことが古典ラテン語を読解するポイントです。授業では、そのパズルのルールにあたる「文法事項」を順を追って解説し、勉強していただきます。同時に、ローマ文化についても取り扱っていきますが、これは例文としてご紹介する文章の背景となる知識を学ぶためです。言語と文化の両面から学んでいきます。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について講義ではありますが、知識を⾝に着けることが必要です。毎回、授業の最後に具体的な箇所や課題を提⽰しますので、予習または復習を⾏ってください。授業内では、前回の授業の復習が出来ているかを確認します。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項指⽰された箇所以外についても、⾃⾝で必要性を感じた箇所については⼗分復習を⾏うようにして下さい。 
第1回ラテン語とは/ラテン語の歴史:ラテン語が使われていた場所と時代について見ていきます。
第2回ラテン語を発音してみよう/ローマの歴史①:ラテン語のアルファベットの発音の仕方を覚えます。ざっくりとローマ史を概観します。
第3回音節とアクセント/ローマの歴史②:音節を理解し、アクセントをつけて読めるようにします。ロムルス・レムスの建国伝説を中心に見ます。
第4回動詞の変化①現在形/ローマの歴史③:動詞の現在形の変化を学びます。王制のその後についても見ていきます。
第5回名詞の変化①/ローマの歴史④:名詞の変化を学びます。また、品詞や文構造についても確認します。共和政とカエサルの統治についても見ていきます。
第6回名詞の変化②/ローマの歴史⑤:名詞の変化の続きを学びます。文構造の確認もします。初代皇帝アウグストゥスについて学びます。
第7回形容詞の変化/ローマの哲学:形容詞の変化について学びます。政治家としても活躍したキケロやセネカの哲学を見ます。
第8回前置詞/ローマ神話の背景:前置詞を学びます。ローマ神話の背景にあるギリシア神話についても学びます。
第9回動詞の変化②現在形の続き/ローマの文学①:動詞の現在形の新たな形を確認します。ウェルギリウス『アエネーイス』について見ていきます。
第10回人称代名詞の変化/ローマの文学②:人称代名詞の変化を学びます。オウィディウス『変身物語』についても学びます。
第11回動詞の変化③未完了過去/ローマの文学③:未完了過去という時制の動詞を学びます。アプレイウス『黄金の驢馬』とプロティノスの哲学についても学びます。
第12回『アエネーイス』冒頭を読む①/ローマの文学④:実際のラテン語のテクストがどのようなものなのか確認します。また、ラテン語の詩がどのような韻律で吟じられていたのかも確認します。
第13回『アエネーイス』冒頭を読む②/質問コーナー:『アエネーイス』の続きを読みます。また、これまでに学んだことについて質問を受け付けます。
第14回まとめ:これまでの学習の総復習をします。
授業の運営方法講義科⽬ですので、⽂法の知識およびローマ⽂化に関する知識の解説がメインとなります。しかし、⽂法知識を実際に使えるようになるために、ただ聞くだけではなく、参加者のみなさんが⾃分で考えたり、実際に作業に取り組む時間も毎回設けます。また、授業内では知識が定着しているかの確認や復習も行います。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法試験後、模範解答および典型的な誤答について解説資料を配布します。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 60% 期末試験
小論文・レポート 0% 実施しません
授業参加 40% 毎回の授業で提出するリアクションペーパーによって参加度を評価します
テキスト 授業では教科書は使用せず、配布プリントに従って進行します。より詳しい文法事項について学びたい人には参考文献がおすすめです。
参考文献 松平千秋、国原吉之助『新ラテン文法』東洋出版社、1990年、3,300円。ISBN: 978-4809643019
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】