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科目名産業と職業
担当者深町 珠由
開講期2024年度春学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目職業や産業への関心を深め、自分がどう関わるかについて、理解を深める
授業の達成目標産業や職業についての体系や広がりを理解し、適切な情報にアクセスできるようになる。女子大学という環境で学ぶ受講生が、自らの特性や適性・得意分野を生かした職業との関わりを具体的に考えられるようになる。適切な職業情報を取得・整理し、情報を的確にまとめることができる。様々な立場(若者、女性等)からみた職業の意味や、技術革新が職業に及ぼす影響について理解し、今後自分が選択する職業と社会との関わりについて、自分の言葉で考えを説明できるようになる。
今年度の授業内容「人が職業を得て、働く」ことに対する体系的な理解を深めることを目的とする。日本の産業・職業の体系と特徴を俯瞰した上で、大学で専門分野を深めて卒業した後の職業選び、女性と職業との関わり、適性や特性を生かそうとする働き方等について学ぶ。職業適性について適切に理解するとともに、自分自身の適性(能力、興味、価値観)を見つめ、自分の特徴と専門性を最大限に生かした職業人生をどう送るかについて、総合的に考察できる知識とスキルを養う。さらに、職業情報については求人情報との違いを理解するとともに、コマーシャリズムと一線を画した公平・中立な目線で情報の取捨選択ができるスキルを習得する。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について以下いずれのテーマでも、事前1時間程度、事後2~3時間程度の自習が望ましい。
●職業適性検査に関する授業内容の場合:事前に、自分の得意/不得意、興味のあるもの/ないもの、仕事を行う上で価値を置きたいもの/あまり重視しないもの等について、思いつく限りの自己評価を行い、ノート等にまとめておく。適性検査の結果が返却されたら、その内容をもとに、事前に考えていた自己評価との共通点や違いについて考え、ノート等に整理する。さらに、検査結果とは別に、「職業適性検査」という存在が自分のどのような側面を反映した結果を表すのかについて、客観的かつ冷静に分析し、職業適性検査を受ける意義についてあらためて考えをまとめる。
●産業・職業一般に関する授業内容の場合:事前に、講義を受けるテーマをキーワードとしてインターネットで検索し、最近話題となったニュース記事等を探し、ノート等にまとめておく。例えば「女性と職業」のテーマであれば、働く女性に関する最近のニュースや、以前から自分で疑問を持っている出来事等について下調べを行い、ノート等にまとめておく。世の中の意見が分かれる問題が含まれる場合は、自分が同意できる考え方と、同意できない考え方についても整理しておく(例:「出産後も女性は仕事を続けるべきだ」vs.「出産後の女性は仕事をメインにすべきではない」)。講義後は、下調べした内容と講義内容とを比べて、改めて理解できたことや、さらに疑問がわいた点についてノート等にまとめておく。関心をもったテーマについては、関連書籍を探し、レポート執筆用の準備を行う。
合計60時間
自習に関する一般的な指示事項世の中には、様々な「職業」に就いた人が、様々な働き方で社会と関わっています。この授業では、「職業」について様々な観点から考える機会を提供します。この授業を有意義なものとするには、世の中の様々な職業のあり方や働き方について、自分の専門分野にこだわらず、幅広く観察することが重要です。職業や働き方について話題となっているニュースや、インターネットや書籍等からの情報を集め、「なぜこうなのか?」という疑問を常にもち、自分の力で考える機会を積極的に作ってください。疑問に思った点があれば、授業の感想文で教員まで積極的に質問してください。自分の力で考える積極的な姿勢をこの授業では大いに評価します。
第1回産業とは何か、職業とは何か
第2回職業とどう関わるか(1)さまざまな働き方(雇用形態について)
第3回職業とどう関わるか(2)若者の初期キャリア形成と職業
第4回個人と職業(1)職業適性とは何か
第5回個人と職業(2)職業適性の概説(興味・価値観)
第6回個人と職業(3)職業適性の概説(能力・スキル)
第7回個人と職業(4)職業適性検査結果の解釈
第8回個人と職業(5)職業適性に関する総合理解とまとめ
第9回個別職業の探求(1)職業情報へのアクセスと理解(求人情報との違い)
第10回個別職業の探求(2)職業情報の収集
第11回個別職業の探求(3)職業情報の執筆
第12回職業とどう関わるか(3)女性と職業
第13回これからの労働市場、産業技術革新と職業の変化
第14回全体のまとめ・労働に関する法律の理解
授業の運営方法●ポータル上で毎回提示されるPDF授業資料がダウンロードされていることを前提にして授業を進める。したがって、授業開始時までにその回のPDF授業資料をダウンロードしておくこと。
●授業中にインターネットサイトにアクセスする場合があるが、PC・タブレット・スマホどれを使っても構わない。
●講義を主体とする授業だが、授業内に職業適性検査の実習を行うことがある。フィードバックは個別に行い、講義の中でその解説を行うため、検査を受け終わっていることが受講の前提となっている。したがって、極力欠席のないようにすること。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法・適性検査については、各自の結果の返却をポータルを通じて実施する。
・毎回授業後に提出される感想については、次回授業開始時にどのような意見があったかについての全体紹介と講評を行う。
・レポート等については、特徴的な見解を紹介するとともに、典型的な誤解等があれば詳しく補足解説を行う。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しない
小論文・レポート 60% 2~3回程度のレポート提出あり(職業適性、授業関連テーマの本の感想、職業情報)
授業参加 20% 出席し、授業参加状況評価アンケートで自分の考えを的確に述べたり有意義な質問ができた場合に評価する。
その他 20% 授業内小課題が課された場合に、その提出状況から評価する。
テキスト PDF配布資料、インターネットでの情報アクセス(書籍の指定はありません)
※特に、職業に関する情報は、技術革新等の影響を受けてすぐ古くなる傾向があり、最新の職業情報が載っている「本」を紹介することはあまり現実的でなく、有益ではないと考えています。そのため、本授業を通じて、受講生が自ら適切な最新情報にアクセスできる力を身につけることも学習目標の一つとしています。

参考文献 阿部正浩・菅万理・勇上和史 編著(2017)「職業の経済学」中央経済社
小川慎一・山田信行・金野美奈子・山下充(2015)「産業・労働社会学」有斐閣アルマ

関連ページ 厚生労働省職業情報提供サイトjob tag(日本版O-NET)
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/
(独)労働政策研究・研修機構 職業情報・就職支援ツール
https://www.jil.go.jp/institute/seika/index.html
厚生労働省編職業分類
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/info/mhlw_job_dictionary.html
日本標準職業分類(総務省)
https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/shokgyou/21index.htm
日本標準産業分類(総務省)
https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/sangyo/H25index.htm
その他、履修生への注意事項 <使用ツール>
ポータルを使用します。(Teamsは使用しない予定です)

<出席の取り方>
スマホで出席をとります(=スマホでポータルを表示させ、出席を回答する)。教室内で教員が指示した認証コードを入力し、一定時間内に「出席」と回答されている場合に「出席」とカウントします。

<授業運営方法>
教室に出席し、教員から認証コードを聞きスマホで出席登録を行い、授業を受講します。
インターネットへのアクセスが必要となる資料もあるため、ポータルから授業資料(PDF)をダウンロードして手元で見られるようにしてください(スマホでも可)。

<【重要】授業参加状況の判断方法について>
・毎回の授業終了時に、ポータルのクリッカーで「授業参加状況評価アンケート」(リアクションペーパーの代わり)を表示します。その回答内容から参加状況を判断します(成績評価上重要ですので必ず回答してください)。授業を受けての感想や、気づいたこと、知りたいことなどを自由に書いてください。
・回答期限は、授業日翌日の昼12時までとします。回答期限を過ぎてしまった場合は、ポータルQ&A機能を使って、教員に直接提出してください。
・紙でのリアクションペーパーの回収は行いません。

<【重要】欠席時の注意事項>
・当日の授業資料(PDF)で自習し、その後、ポータルのクリッカーで表示される「授業参加状況評価アンケート」(リアクションペーパーの代わり)に回答してください。回答期限は、授業日翌日の昼12時までとしますが、回答期限を過ぎてしまった場合は、ポータルQ&A機能を使って、教員に直接提出してください。
欠席した場合も、授業参加状況評価アンケートの提出は必須です(成績評価上重要です)。ただし「欠席」扱いは変わりませんので、その点はご了承ください。
・特に、適性検査等の実習を行っている日に欠席した場合は、欠席理由に関わらず(公休かどうかを問わず)、次回授業時までにその日に行った適性検査の回答を必ず完了させてください。回答方法は授業資料を熟読してください。やり方にわからない点がある場合は、すみやかに教員に質問・相談してください(ポータルのQ&A機能を使う)。

<成績評価方法に関する補足>
・レポートの提出形式はWordを原則としますが、ポータル上のアンケート回答フォームに記入して提出する形式も可とします。提出形式の違い(WordかWeb回答か)によって、成績に差がつくことはありません。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】
実務経験の概要 労働政策(キャリア支援)に関する専門家、職業適性検査開発の実務家
実務経験と授業科目との関連性 実務家の視点による労働政策の最新の諸課題についての講義と、職業適性検査の実施、職業情報収集・執筆の実施を通じて、産業と職業に関する諸課題を理解し、受講生自らが課題に向き合い、適切に考える力を修得する。