科目名 | 「自分らしさ」を探る | |
担当者 | 岩熊 麻由美 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 自分らしさとキャリア形成 | |
授業の達成目標 | 「自己理解」を目的とし、自分の将来への意識や関心を高めていく。「就職活動は自己分析に始まり、自己分析に終わる」などと言われる。自分の職業についての興味や関心、自分の適性や資質について考えることは重要である。「自分は何をしたいのか」「何をすればやりがいを感じることができるのか」という関心をほとんどの学生がもっている。この授業では「アイデンティティ」という心理学の概念を用いて「自分らしい」キャリアをデザインしていくことを考えられるようになること、そして生涯発達の視点から自分らしさを発見し、心理学的概念として記述できるようになることを目標とする。 | |
今年度の授業内容 | 「アイデンティティ」という言葉は、広く世の中で使われている。元々「アイデンティティ」とはどのような意味で使われ、なぜ心理学以外の分野でも用いられるようになったのか。まず、そうした心理学の歴史を知ることから始め、若者の就職を巡る問題、生涯発達から考えたキャリアデザインなどを、心理学的な視点から講義を進める。最終的に、「自分はどのような人間なのか」という「物語」を自分の力でまとめていくが、自分のパーソナリティ、対人関係の特徴、興味や関心など、自己理解を深めることができるように授業を進める。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 各回の授業で扱うテーマについて、あらかじめ示す参考文献から予習し、ノートを作成する。授業後は、講義内で提出した小テストおよび小レポートの吟味し、授業内容の理解に努めること。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 講義で用いられた用語は、参考文献などを利用して、理解を深めること。毎回、どのような自己理解があったのか、まとめておくこと。資料として配付したプリントに理解した内容を記述して、自分のノートを完成させること。 | |
第1回 | 「自分さがし」は意味があるか | |
第2回 | 自己概念とはなにか | |
第3回 | Who Am I?技法と自己概念 | |
第4回 | 適応と自己概念の関係 | |
第5回 | エリクソンと生涯発達論 | |
第6回 | 生涯発達とアイデンティティ 乳幼児期 | |
第7回 | 生涯発達とアイデンティティ 青年期 | |
第8回 | アイデンティティ・ステイタス | |
第9回 | 生涯発達とアイデンティティ 成人期〜老年期 | |
第10回 | 大人になること | |
第11回 | 若者たちが抱える問題 | |
第12回 | 20代をどう過ごすか | |
第13回 | 働くことへの不安 | |
第14回 | 天職はどうやって見つかるのか | |
授業の運営方法 | 講義とワーク(心理テストやワークシート)を組み合わせて行う。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 小テストや小レポート実施後、次回の講義にて解説と講評を行う。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 70% | 定期試験期間内に行うテストによって評価します。 |
小論文・レポート | 20% | 提出された課題を評価します。 |
授業参加 | 10% | 課題での参加意欲で評価します。 |
テキスト | 特に使用しない。適宜、授業資料を配付する。 |
参考文献 | 自己意識心理学への招待 人とその理論/梶田叡一/有斐閣ブックス/1994/2100円/ISBN-13: 978-4641085435 自己心理学(1) 自己心理学研究の歴史と方法/榎本博明・岡田努/金子書房/2008/3600円/ISBN-13: 978-4760894116 現代社会の中の自己・アイデンティティ/梶田 叡一, 中間 玲子他 / 金子書房/2016/ISBN-13: 978-4760824069 さまよえる青少年の心―アイデンティティの病理 発達臨床心理学的考察 (シリーズ 荒れる青少年の心) (日本語) /谷 冬彦 (著), 宮下 一博 (著)/北大路書房/2004/ISBN-13: 978-4762823978 アイデンティティとライフサイクル /E.H.エリクソン (著), 西平 直 (翻訳), 中島 由恵 (翻訳)/誠心書房/2011/ISBN-13: 978-4414414448 |
その他、履修生への注意事項 | 毎回講義の最後にポータルのテストや課題提出機能を用いたレポート提出を行う。 出席はスマートフォンからコード番号を入力することで確認する。 スマートフォン、またはパソコンを講義に持参すること。 第1回目の講義、進め方についての詳しい説明を行うので、かならず資料を見た上で出席すること。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |
実務経験の概要 | 公認心理師、企業人事担当者向けセミナー講師 |
実務経験と授業科目との関連性 | 病院精神科での公認心理師としてアイデンティティの問題に取り組む患者のセラピーを担当し、また企業人事担当者向けセミナー講師として、企業の中での人事・キャリア形成に関わってきた経験から、アイデンティティーの問題について解説する。 |