| 科目名 | パーソナリティを考える | |
| 担当者 | 岩熊 麻由美 | |
| 開講期 | 2023年度秋学期 | |
| 科目区分 | 週間授業 | |
| 履修開始年次 | 1年 | |
| 単位数 | 2単位 | |
| 授業の方法 | 講義 | |
| 授業題目 | 私の、あの人の、「性格(パーソナリティ)」を考える | |
| 授業の達成目標 | 心理学を志す学生以外でも「性格」について興味をもつ人は多い。「性格」「人となり」「個性」など、一般的に口にされる言葉は、心理学では「パーソナリティ」という概念のもとに研究されている。この講義では、心理学で「パーソナリティ」について何が分かっており、何が分かっていないのかを理解する。「血液型が○型だからこんな人」という判断は根拠があるのか、占いと心理学的な性格検査はどこが違うのかなど、学問的な知見から自分や他者の内面を理解することを目的としている。この講義を通して、パーソナリティの主要な理論を説明できるようになり、心理学的アセスメントの方法を解説できるようになることが目標となる。 |
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| 今年度の授業内容 | 心理学でも「パーソナリティ」についての統一的な見解はない。それでは、心理学では「パーソナリティ」についてどのように研究してきたのか。その定義や構造、類型論や特性論といった記述の仕方、パーソナリティをどのように測定するのかなど、なるべく日常生活に即した例から説明をしていく。力動論、学習理論や認知過程、社会心理学や進化心理学など、さまざまな心理学領域で研究されているパーソナリティ理論について触れ、最近の脳神経科学からの知見も紹介する。 | |
| 準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 各回の授業で扱うテーマについて、あらかじめ示す参考文献から予習し、ノートを作成する。授業後は、講義内で提出した小テストおよび小レポートの吟味し、授業内容の理解に努めること。 | 合計60時間 |
| 自習に関する一般的な指示事項 | 事前にポータルに掲示した各回の講義資料を読み、疑問点を整理しておくこと。また、講義終了後に、掲示資料をもとに作成する授業ノートを見直し、参考文献などで理解を深めること。 | |
| 第1回 | なぜ私たちは「性格」が気になるのか | |
| 第2回 | パーソナリティ(性格)とはなにか | |
| 第3回 | パーソナリティ研究と心理学の歴史 | |
| 第4回 | 類型論的アプローチ タイプにわける | |
| 第5回 | 類型論的アプローチ 類型で自分を分析してみる | |
| 第6回 | 特性論的アプローチ 特性でパーソナリティを表現する | |
| 第7回 | 特性論的アプローチ 自分の特性を測ってみる | |
| 第8回 | パーソナリティ研究でわかったこと 性格に関する神話を検証する | |
| 第9回 | 血液型や星座で性格はわかるか | |
| 第10回 | パーソナリティはどのように形成されるか 遺伝と環境 | |
| 第11回 | パーソナリティ形成と親子関係 養育環境は関係するか | |
| 第12回 | パーソナリティ形成と社会・文化 | |
| 第13回 | 力動論的アプローチ | |
| 第14回 | パーソナリティを測る 性格検査とはどのようなものか | |
| 第15回 | 脳神経科学とパーソナリティ | |
| 授業の運営方法 | 基本的には講義形式の授業だが、そのテーマに合ったワークを行い、授業の最後に適宜レポートを提出する。 遠隔授業の実施に際しては、オンデマンドによる映像配信とする。具体的内容は「その他、履修生への注意事項」を参照のこと。 |
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| 課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 小テストや小レポート実施後、次回の講義にて解説や講評を行う。 | |
| 評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
| 定期試験 | 70% | テストの点数で評価 |
| 小論文・レポート | 20% | 小レポートの提出 |
| 授業参加 | 10% | レポートと参加態度による評価 |
| テキスト | 特に使用しない。適宜、プリントなどの資料を配布する。 |
| 参考文献 | パーソナリティ心理学 人間科学,自然科学,社会科学のクロスロード/榎本博明 他/有斐閣/2009/1900円/ISBN978-4-641-12377-9 新心理学ライブラリ9 性格心理学への招待[改訂版]自分を知り他者を理解するために/詫間武 俊他/サイエンス社/2003/ISBN4-7819-1044-0 現代心理学シリーズ8 パーソナリティ/岸本陽一編/培風館/2010/1750円/ISBN978-4-563-05748-0 パーソナリティ心理学ハンドブック/二宮克美他/福村出版/2013/ISBN978-4-571-24049-2 自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義/ブライアン・R・リトル (著), 児島修 (翻訳)/ 大和書房/2016/ISBN-13: 978-4479795315 はじめて学ぶパーソナリティ心理学―個性をめぐる冒険/小塩 真司 (著)/ミネルヴァ書房/2010/ISBN-13: 978-4623056842 |
| 関連ページ | 日本パーソナリティ心理学会 http://jspp.gr.jp/ |
| その他、履修生への注意事項 | 毎回講義の最後にポータルのテストや課題提出機能を用いたレポート提出を行う。 出席はスマートフォンからコード番号を入力することで確認する。 スマートフォン、またはパソコンを講義に持参すること。 第1回目の講義、進め方についての詳しい説明を行うので、かならず資料を見た上で出席すること。 <遠隔授業の実施方法> 遠隔授業では、Microsoft Teams を用いてオンデマンドによる動画配信を行う。初回授業前に履修者に対してTeamsのコードを伝えるので、掲示に注意すること。 遠隔授業では、決められた期間にポータルを通じて課題提出することをもって出席とする。必ず期間内に決められた方法で課題を提出すること。 |
| 卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |
| 実務経験の概要 | 公認心理師、企業人事担当者向けセミナー講師 |
| 実務経験と授業科目との関連性 | 病院精神科の公認心理師として、また人事担当者向けセミナー講師としてのさまざまな対象に対するパーソナリティのアセスメントを行ってきた経験から,パーソナリティについての講義を行っていく。 |