科目名 | 環境心理学 | |
担当者 | 小林 美紀 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 環境⼼理学 | |
授業の達成目標 | ここでの「環境」とは、「⼈のまわりにある全てのコト・モノ」を⽰し、いわゆる「環境問題」の「環境」とは意味が異なる環境⼼理学とは、「⼈間」と空間や場所をはじめとした周囲にある様々な「環境」との関係を⼼理的に考察する学問である。⼈は環境からどのような影響を受けるのか、⼈は環境をどのように変えて使いこなすのか、環境や暮らし⽅などの有様を捉えて、環境デザインへ活かしていくことができる。 環境が⼼理的な諸問題の原因や解決策にもなりうることを説明できることはもちろんのこと、各⾃が⾝近な環境への感受性を強くし、⽇常⽣活をより快適に暮らすための術を⾝につけることができる。 |
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今年度の授業内容 | 環境⼼理学における基礎理論について、今⽇的な種々のトピックや⽇常⽣活の中で体験する事例を交えながら解説・体感する。 具体的には、建築・都市空間を中⼼とした対象について、認知・評価・⾏動の側⾯から、これまでの研究で明らかにされてきた事柄を整理して講述する。また、学⽣⾃⾝が環境に対して⽇常⽣活の中で考察していく時間も取り⼊れることで、建築・都市などの⾝近な環境に関して⼈間的視点から洞察する能⼒を磨くようにする。 |
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準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 事前学修(週1時間):事前に教科書の関連箇所を読んで、内容を理解しておく。 事後学修(週3時間):授業後は授業内容と対応した授業資料をもとにまとめ直して理解を深める。また、いくつか授業内容と関連した課題が課されるので、期限までに提出する。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 授業で扱う教科書の内容に関して、⽇常⽣活の中から具体的なトピックを⾒出せるよう、ニュース等の記事や⾃分の⾝近な環境を常に意識するようにしてください。 | |
第1回 | 環境と心理のかかわり: 環境心理学とは、環境心理学の誕生と歴史、心理学・建築学での位置づけなど | |
第2回 | 環境のほのめかし: アフォーダンス、行動場面 など | |
第3回 | 聴覚と心理: 環境の把握、ラウドネス、サウンドスケープ など | |
第4回 | 視覚と心理: 感覚・知覚、環境の把握、色彩、照明 など | |
第5回 | 他者のいる環境: パーソナルスペース、人間同士の距離と向き など | |
第6回 | 環境との結びつき: テリトリー、プライバシー、コミュニケーション、ソシオメトリー など | |
第7回 | 環境の認知: 空間認知、認知地図 など | |
第8回 | 環境と行動: 経路探索、動線、サイン計画 など | |
第9回 | 環境と安全1: 安心と安全、防犯など | |
第10回 | 環境と安全2: 防災、避難、被災後のケアなど | |
第11回 | 環境の評価: 評価の傾向と個人差、環境によるストレス 快適性、美学など | |
第12回 | 少数派の環境: 高齢者の環境、障害者の環境、子供の環境 など | |
第13回 | 環境の使いやすさ: 環境デザイン、フェールセーフ、バリアフリーとユニバーサルデザイン など | |
第14回 | 環境の実現・環境調節: POE、使い⼿による環境づくり、環境⼼理学の今後 など | |
授業の運営方法 | 毎回の授業は基本的に教科書に基づき、その内容の補⾜資料や今⽇的なトピックを紹介し、授業で講じた各トピックについて、ほぼ毎回簡単な⼩課題を課す。なお社会や学⽣の状況に応じて授業内容は適宜修正することがある。 授業は全 14 回オンライン授業で実施する。 オンライン授業の実施に関しては、オンデマンドによる映像配信となる。具体的な内容は「その他、履修生への注意事項」を参照のこと。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | ⼩課題の回収後、特徴的な⾒解の紹介や典型的な誤解などについて解説する。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
小論文・レポート | 85% | ほぼ毎回の授業時間中に出す復習的な⼩課題といく つかの宿題を通して、授業内容の理解の度合で評価 を⾏う |
授業参加 | 15% | 積極的・協⼒的な受講態度によって評価を⾏う。 |
テキスト | 『環境⼼理学−環境デザインへのパースペクティブ−』/槙 究/春風社/2020年/ 1,540円/ 電⼦書籍( ※ ⽣協で電⼦版を購⼊可能, ※既に所有の紙版でも可) |
参考文献 | 『安全で⼼地よい環境をつくる⼈間都市学』/⼤野隆造・⼩林美紀/井上書院/2011年/2,970円/ISBN=978-4753017553 『建築・都市計画のための 空間学事典 [増補改訂版]』/⽇本建築学会編/井上書院/2016年/3,850円/ ISBN=978-4753001088 『建築・都市計画のための調査・分析⽅法 [改訂版]』/⽇本建築学会編/井上書院/2012年/4,180円/ ISBN=978-4753017546 『空間五感 世界の建築・都市デザイン』/⽇本建築学会編/井上書院/2021年/2,750 円/ISBN= 978-4753017645 『都市・建築デザインのための⼈間環境学』/⽇本建築学会編/朝倉書店 /2022年/2,750円/ISBN=978-4254266511 |
その他、履修生への注意事項 | 常に⾃分のまわりの⾝近な環境を意識するようにしてください。 課題等も随時出るので、最近の情報を⼿に⼊れるよう注意してください。 予めアナウンスする次回の内容に該当する教科書の単元を読んで、予習しておくようにしてください。 オンライン授業の実施方法は、オンデマンドによる映像配信とし、①基本的に教科書に基づいて、ポータルを通して実施します。授業資料や小課題等はポータルに提示します。②質問や意⾒交換などは、ポータルの「クラスプロファイル」の中の「クラスフォーラム」から行います。 なお、出席確認は、授業終了後にポータルを通じての課題提出をもって出席とします。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |