科目名 | 西洋古典文学 | |
担当者 | 小島 和男 | |
開講期 | 2023年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | ギリシア・ローマの文学に親しもう | |
授業の達成目標 | 本講座では、ギリシアおよびラテン文学についての知識を身に着け、その知識を活用できるようになることを目標とします。これらの西洋古典文学は現代社会においても様々な文芸の素地となっています。ただ知識を覚えるだけでなく、それらを活用して現代の物事に潜む様々な含意や背景を読み取れるようになることを目指します。また同時に、実際に文章を読み、その文学的内容を理解し、自分なりに説明できるようになることも目指します。 | |
今年度の授業内容 | スライドを用いてギリシアおよびローマの文学史や文学作品についての解説を行い、抜粋した作品の本文を鑑賞します。「文学」と言っても、現代の感覚とは少し異なり、古代ギリシア・ローマにおける文学の内容は、哲学や戯曲、神話と多岐に渡ります。そうした文学作品の背景知識となる事柄や、当時の人々がどのようにそれらを鑑賞していたのかについても詳しく説明します。適宜、画像や映像を参照し、理解を深めます。 | |
準備学修 予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 予習(2時間):授業前に指定された『イソップ寓話集』および『古代ギリシアがんちく図鑑』のページを読み内容を把握します。そこから重要だと思われる語や人名などを抜き出し、覚えます。毎回行う授業内課題では、予習範囲として指定した箇所の内容確認を行いますので、その問いに答えられることを目標にしてください。また、疑問点や難しいと感じた所があれば、授業でそれについてよく聞いたり質問したりできるよう、書き出しておきます。 復習(2時間):授業内課題や講義内容を振り返り、重要な語や説明を抜き出し、覚えます。また、予習した箇所の理解が正しかったか、しっかりと覚えているかを確認して、不備や不足があれば補います。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | ・当該回の準備学修の範囲として指示された箇所以外についても、自身で必要性を感じた箇所については十分予習・復習を行うようにして下さい。 ・教科書には準備学修の範囲として指定されないページもありますが、そうした部分についても自主的に読んでおくと、授業への理解がさらに深まります。 ・授業で扱ったトピックのうち興味関心を持ったものについては、WEBや図書館を利用して自分でも調べてみましょう。 ・授業内では様々な作品やコンテンツを紹介しますので、関心を持ったものを実際に読んだり鑑賞したりしてみましょう。 |
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第1回 | ギリシア文学のあらまし:ギリシア文学を学ぶための基本的な知識について学習します。現代日本と古典ギリシア文学との関わりについてもお話しします。 | |
第2回 | ギリシア神話に親しむ①:ヘシオドス『神統記』などを読み、神々の成り⽴ちを描いた神話について学びます。 | |
第3回 | ギリシア神話に親しむ②:ヘラクレスやオデュッセウスといった英雄にまつわる神話について学びます。 | |
第4回 | ギリシア神話に親しむ③:ホメロス『イリアス』などを参照しつつ、神々の争いをテーマにした神話について学びます。 | |
第5回 | ギリシア神話に親しむ④:ホメロス『オデュッセイア』を鑑賞することを通して、作品を学問的な視点から解釈しつつ読み解く方法について学びます。 | |
第6回 | ギリシア文学における悲劇:アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスのギリシア三⼤詩⼈について学びます。『オイディプス王』の作品解説を通して、ギリシア悲劇を鑑賞します。 | |
第7回 | アリストテレスの悲劇研究:ソポクレス『オイディプス王』とアリストテレス『詩学』を併せて参照し、ギリシア悲劇への理解を深めます。 | |
第8回 | ギリシアの哲学:プラトンのイデア論をはじめとするギリシア哲学の知識を学び、ギリシアにおける哲学について理解します。 | |
第9回 | ソクラテスの物語:プラトンの対話篇をはじめとする、いわゆる「ソクラテス文学」について学び、鑑賞します。 | |
第10回 | ローマ文学とローマの始まり:ローマの神話や歴史についての知識を身につけ、その成り立ちについて学びながら、ローマ文学史を概観します。 | |
第11回 | ローマ文学史と『アエネーイス』:ウェルギリウス『アエネーイス』を題材として鑑賞しながら、ギリシア⽂学とラテン⽂学のつながりを歴史的に解説し、両者の違いを⽐較しながら学びます。 | |
第12回 | ローマの哲学者 セネカ:セネカの残した作品を鑑賞し、ローマの哲学の特徴について学びます。 | |
第13回 | ローマの哲学者たち(特にアプレイウス):ローマの哲学史を概観します。特に小説家としても知られるアプレイウスの作品について取り上げ、解説します。 | |
第14回 | イソップ寓話集について:イソップ寓話集の来歴について学びます。 | |
第15回 | まとめ:ここまでで学んだ内容について問題演習形式で復習します。 | |
授業の運営方法 | ・基本的にはスライドを用いた講義形式で行います。 ・質問の答えを発表してもらったり、リアクションペーパーの紹介・解説などを行ったりすることで、受講者が積極的に参加できる授業にしていきます。 ・授業の冒頭では毎回、予習してきてもらったイソップ寓話または前回の授業で扱った知識の確認を行います。これは、自分で文学作品を正確に読む力を養い、基礎的な知識を定着させることを目的としています。 ・遠隔授業での実施となった場合は、基本的にZoomを使用したライブ配信型の講義を行います。場合によって動画配信型のオンデマンド授業も取り入れて行うこともあります。詳しくは下記【その他、受講生への注意事項】の欄も参照してください。 |
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課題 試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 試験後、模範解答および典型的な誤答についての解説資料を配布します。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 80% | 期末試験(遠隔で授業をする状況となっている場合は変更の可能性あり) |
小論文・レポート | 0% | 実施しません |
授業参加 | 20% | 毎回の授業で提出するリアクションペーパーによって参加度を評価します |
テキスト | 『イソップ寓話集』中務哲郎訳、岩波書店(岩波文庫)、1999年、700円。ISBN: 978-4003210314 芝崎みゆき『古代ギリシアがんちく図鑑』バジリコ株式会社、2006年、1700円。ISBN: 978-4862380319 |
参考文献 | 里中満智子『マンガ ギリシア神話(全8巻)』中央公論新社(中公新書)、2003-4年、各590円。特に4,7,8巻が授業と関連しています。 |
その他、履修生への注意事項 | ☆この授業は、春学期に開講される「西洋古典文学」と同じ内容です。 ☆この授業は跡見学園女子大学の方針に則り、原則として対面授業を実施しますが、感染拡大の状況に応じて変更となる場合があります。 ☆授業についての連絡はポータルを通して行います。こまめに確認するようにして下さい。 【遠隔授業の方法について】 遠隔にて授業を行う場合、基本的にはZoomを使用したライブ配信型の講義を行います。Zoomの入室に必要な情報はポータルに掲示します。 プライバシーに配慮し、受講者の方のカメラの使用は禁止し、マイクは基本ミュートで発言が必要な場合のみONということにします。その他の点で懸念のある方や問題がある方は、個別に順次対応致しますので、kazuonos@iris.dti.ne.jpまでメールを下さい。メールには必ず授業名と氏名を明記してください。 また、場合によって動画配信型のオンデマンド形式も取り入れての実施となることもあります。 ・授業の資料は毎回ポータルで配布します。 ・PCを使用できる場合はそちらを推奨しますが、スマホでも十全に授業を受けることができます。また、Wi-Fi環境は必須ではありませんが、各自通信環境を出来る限りで整えて下さい。 ・遠隔授業の出欠確認はZoomの入室履歴から判断します。 ・その他、詳細な連絡はポータルを通じて⾏いますので、随時確認してください。 【成績評価について】 本授業では期末試験を実施する予定ですが、感染拡大の状況によって変更の可能性があります。 試験の実施についての詳細は、後日ポータルの掲示を通じてご連絡します。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |