科目名 | 西洋古典文学 | |
担当者 | 小島 和男 | |
開講期 | 2024年度春学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | ギリシア・ローマの文学に親しもう | |
授業の達成目標 | 本講座では、ギリシアおよびラテン文学についての知識を身に着け、その知識を活用できるようになることを目標とします。これらの西洋古典文学は現代社会においても様々な文芸の素地となっています。ただ知識を覚えるだけでなく、それらを活用して現代の物事に潜む様々な含意や背景を読み取れるようになることを目指します。また同時に、実際に文章を読み、その文学的内容を理解し、自分なりに説明できるようになることも目指します。 | |
今年度の授業内容 | スライドを用いてギリシアおよびローマの文学史や文学作品についての解説を行い、抜粋した作品の本文を鑑賞します。文学作品の背景知識や、当時の人々がどのようにそれらを鑑賞していたのかについても詳しく説明します。また、毎回のリアクションペーパーの提出と応答を通して、得た知識を現代の様々な問題に関連付けて考え、自らの意見を文章として表現することを学びます。適宜、画像や映像を参照し、理解を深めます。 | |
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 予習(2時間):授業前に指定された『イソップ寓話集』および『古代ギリシアがんちく図鑑』のページを読み内容を把握します。そこから重要だと思われる語や人名などを抜き出し、覚えます。毎回行う授業内課題では、予習範囲として指定した箇所の内容確認を行いますので、その問いに答えられることを目標にしてください。また、疑問点や難しいと感じた所があれば、授業でそれについてよく聞いたり質問したりできるよう、書き出しておきます。 復習(2時間):授業内課題や講義内容を振り返り、重要な語や説明を抜き出し、覚えます。また、予習した箇所の理解が正しかったか、しっかりと覚えているかを確認して、不備や不足があれば補います。 |
合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | ・当該回の準備学修の範囲として指示された箇所以外についても、自身で必要性を感じた箇所については十分予習・復習を行うようにして下さい。 ・教科書には準備学修の範囲として指定されないページもありますが、そうした部分についても自主的に読んでおくと、授業への理解がさらに深まります。 ・授業で扱ったトピックのうち興味関心を持ったものについては、WEBや図書館を利用して自分でも調べてみましょう。 ・授業内では様々な作品やコンテンツを紹介しますので、関心を持ったものを実際に読んだり鑑賞したりしてみましょう。 |
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第1回 | ギリシア文学のあらまし:ギリシア文学を学ぶための基本的な知識について学習します。現代日本と古典ギリシア文学との関わりについてもお話しします。 | |
第2回 | ギリシア神話に親しむ①:ヘシオドス『神統記』などを読み、神々の成りたちを描いた神話について学びます。 | |
第3回 | ギリシア神話に親しむ②:ヘラクレスやオデュッセウスといった英雄にまつわる神話について学びます。 | |
第4回 | ギリシア神話に親しむ③:ホメロス『イリアス』などを参照しつつ、神々の争いをテーマにした神話について学びます。 | |
第5回 | ギリシア神話に親しむ④:ホメロス『オデュッセイア』を鑑賞することを通して、作品を学問的な視点から解釈しつつ読み解く方法について学びます。 | |
第6回 | ギリシア文学における悲劇:アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスのギリシア三大詩人について学びます。『オイディプス王』の作品解説を通して、ギリシア悲劇を鑑賞します。 | |
第7回 | アリストテレスの悲劇研究:ソポクレス『オイディプス王』とアリストテレス『詩学』を併せて参照し、ギリシア悲劇への理解を深めます。 | |
第8回 | ギリシアの哲学:プラトンのイデア論をはじめとするギリシア哲学の知識を学び、ギリシアにおける哲学について理解します。 | |
第9回 | ソクラテスの物語:プラトンの対話篇をはじめとする、いわゆる「ソクラテス文学」について学び、鑑賞します。 | |
第10回 | ローマ文学とローマの始まり:ローマの神話や歴史についての知識を身につけ、その成り立ちについて学びながら、ローマ文学史を概観します。 | |
第11回 | ローマ文学史と『アエネーイス』:ウェルギリウス『アエネーイス』を題材として鑑賞しながら、ギリシア文学とラテン文学のつながりを歴史的に解説し、両者の違いを比較しながら学びます。 | |
第12回 | ローマの哲学者 セネカ:セネカの残した作品を鑑賞し、ローマの哲学の特徴について学びます。 | |
第13回 | ローマの哲学者たち(特にアプレイウス):ローマの哲学史を概観します。特に小説家としても知られるアプレイウスの作品について取り上げ、解説します。 | |
第14回 | イソップ寓話集について:イソップ寓話集の来歴について学びます。 | |
授業の運営方法 | ・基本的にはスライドを用いた講義形式で行います。 ・質問の答えを発表してもらったり、リアクションペーパーの紹介・解説などを行ったりすることで、受講者が積極的に参加できる授業にしていきます。 ・授業の冒頭では毎回、予習してきてもらった教科書の内容の確認を行います。これは、自分で文学作品を正確に読む力を養い、基礎的な知識を定着させることを目的としています。 |
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課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | ・リアクションペーパーのうち、特に回答や追加の解説が必要なものについては授業内で応答を行います。 ・授業内課題は当該の授業内で回答の解説を行います。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 80% | 期末試験を実施します |
小論文・レポート | 0% | 実施しません |
授業参加 | 20% | 毎回の授業で提出するリアクションペーパーおよび授業内課題によって参加度を評価します |
テキスト | 『イソップ寓話集』中務哲郎訳、岩波書店(岩波文庫)、1999年、700円。ISBN: 978-4003210314 芝崎みゆき『古代ギリシアがんちく図鑑』バジリコ株式会社、2006年、1700円。ISBN: 978-4862380319 |
参考文献 | 里中満智子『マンガ ギリシア神話(全8巻)』中央公論新社(中公新書)、2003-4年、各590円。特に4,7,8巻が授業と関連しています。 |
その他、履修生への注意事項 | ・この授業は、秋学期に開講される「西洋古典文学」と同じ内容です。 ・授業についての連絡はポータルを通して行います。こまめに確認するようにして下さい。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |