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科目名アジア現代史
担当者原 正人
開講期2024年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数2単位
授業の方法講義
授業題目
近現代中華圏における「民主」と「独裁」
授業の達成目標
・日々の生活のなかでややもすると安易に使われがちな「民主」や「独裁」という言葉の意 味を理解し、その違いを明確に説明できるようにする。
・中華圏において「民主」と「独裁」がどのような意味で用いられてきたのかを概観するこ とで、中華圏の成果と課題を指摘できるようになる。
・中華圏の歴史を理解し、それぞれの類似点と相違点を指摘できるようになる。
・中華圏を反射鏡として日本の両概念の状況を省みることができ、その成り立ちや課題を説 明できるようにする。
今年度の授業内容私たちの大部分は常識として「日本は民主的な国家である」と思っています。その一方で、北朝鮮や中国に対して「独裁国家」であるとする声も多く聞かれます。しかしながら、民主や独裁 とは、本来どのような意味なのか、明確に説明できない人が多いかもしれません。
本講義は、「民主」と「独裁」の両概念 必ずしも相反するものではありません を明らかにしたうえで、中華圏(中国、台湾、シンガポールなど)においてこれらの概念がどのように使われ たか、そしてどのような意味を持つのかについて講義します。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について特に予習は必要ありませんが、講義五終われば興味の湧いたところや疑問点を図書館でインターネットで調べて理解を深めましょう。 合計60時間
自習に関する一般的な指示事項まず授業をよく聞いて、わからない部分やさらに調べたい部分があれば図書館やインターネッ トなどで調べましょう。また、質問などは教場で直接受けるほか、メール(hara@tamacc.chuo- u.ac.jp)でも受けつけます。
第1回ガイダンス・導入 ―はじめに  「独裁」と「民主」とはなにか?
第2回中国:古代 ―伝説政治と始皇帝の統治システム
第3回中国:中世・近世 ―独裁統治の成立と発展
第4回中国:近代(1) ―.清朝帝国統治の揺らぎと「民主」の誕生
第5回中国:近代(2)―「民主」概念の発展と五四運動
第6回中国:近代(3) ―蔣介石の統治と「民主と独裁」論戦
第7回中国:現代(1) ―毛沢東と民主・独裁
第8回中国:現代(2) ―現代中国と民主・独裁
第9回台湾(1) ―終戦から蔣介石の権威主義体制へ
第10回台湾(2) ―美麗島事件と民主化の萌芽
第11回台湾(3) ―李登輝と台湾の民主化
第12回香港  ―イギリスと中国のはざまで
第13回シンガポール  ―「明るい北朝鮮」の理想と現実
第14回おわりに ―中華圏における「真の民主化」は可能か?
授業の運営方法
原則として講義形式で行いますが、随時リアクションペーパーや口頭で意見を求めるかもしれ ません。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法講義時に適宜行います。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 80%
授業参加 20%
テキスト 決まった教科書は設けません。授業中に適宜読んでおくと理解が深まる書籍や論文などを提示 します。
参考文献 本講義で一貫して用いる参考文献はありません。講義の際に適宜提示します。
関連ページ 特になし。
その他、履修生への注意事項 中華圏に限らず、知的アンテナをできるだけ広く張り巡らせてください。また、当然のことで すが、講義を真摯に(しかし楽しく)聴くこと。まじめに講義を聴いている学生を邪魔する行為 は、言うまでもなく認められません。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】
実務経験の概要 なし。
実務経験と授業科目との関連性 特になし。