科目名 | 歴史理論 | |
担当者 | 原 正人 | |
開講期 | 2024年度秋学期 | |
科目区分 | 週間授業 | |
履修開始年次 | 1年 | |
単位数 | 2単位 | |
授業の方法 | 講義 | |
授業題目 | 中国における史学をめぐる理論と「歴史学」の運命 | |
授業の達成目標 | 1.中国の各時代における史学理論の特徴を把握し説明できる。 2.中国における歴史学に関する制度設計の発祥や変遷を理解する。 3.歴史理論の背景にある中国の通史について理解し、その概要が説明できる。 4.日本の歴史学と中国の歴史学との呼応流や影響関係を知る。 |
|
今年度の授業内容 | 中国における「歴史」の考え方、そして史学理論の変遷を講義する。 いうまでもなく中国は日本の隣国であり、漢字をはじめとして文化や習慣においても日本にかなり大きな影響を及ぼしている。ただ、現在では、日本人と中国人の歴史観の違いに気づかされることも多い。それは何に起因しているのだろうか。 この講義では、(1)中国の学術にとっての「歴史」の意味、(2)中国における史学理論 の変遷、(3)近代以降の“初期グローバリゼーション”における史学理論の変化、(4)中国における政治と歴史学の関係、の 4 つを中心に講義する。もちろん一般に言う「歴史」 の意味やあり方、さらには講義の背景となる中国の歴史などについても補助的に講じる予定である。 |
|
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について | 予習は特に必要とはしない。講義後に興味のわいたことなどを図書館やインターネットなどで調べましょう。 | 合計60時間 |
自習に関する一般的な指示事項 | 予習は特に必要ないが、まずは講義を真剣に聞くこと。そして、自分の考えたことや疑問に思っ たことなどを図書館やインターネットなどで調べるとさらに望ましい。それでも解決しない疑問があれば、ポータルサイトなどを通じて担当教員に質問すること。 |
|
第1回 | 講義全体の計画/ガイダンス・導入 —「歴史学」とはなにか | |
第2回 | 中国における「歴史」観 —概論 |
|
第3回 | 古代中国における歴史学(1) —中国における古典と尚古史観 |
|
第4回 | 古代中国における歴史学(2) —古代中国における歴史叙述と制度設計 |
|
第5回 | 近世における歴史学 —考証学を中心に |
|
第6回 | 近代におけるナショナリズムと「歴史」 |
|
第7回 | 中国近代における歴史理論の発展(1) —梁啓超の「新史学」をめぐって |
|
第8回 | 中国近代における歴史理論の発展(2) —革命と歴史学 |
|
第9回 | 中国近代における歴史理論の発展(3) —胡適の「国故整理」をめぐって |
|
第10回 | 中国近代における歴史学 —史学研究論と制度設計 |
|
第11回 | マルクス主義と歴史学 |
|
第12回 | 戦後中国における歴史学の運命 |
|
第13回 | 戦後台湾における「歴史学」 | |
第14回 | まとめと結論 ―中国にとっての「歴史学」とは |
|
授業の運営方法 | 原則として講義形式で行う。講義の出欠については、出席を取るかリアク ションペーパーの提出をもって出席とする。 | |
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法 | 講義時に適宜指摘する。 |
評価の種類 | 割合(%) | 評価方法・評価基準 |
定期試験 | 80% | |
授業参加 | 20% |
テキスト | 特定の教科書は設けない。講義ごとに資料を配布する。 |
参考文献 | 講義ごとに用いた文献については資料に明記するが、全体を俯瞰するものとして、以下を参考文献とする。 黄俊傑著・工藤卓司監訳『儒家思想と中国歴史思惟』風響社、2016 年、ISBN978- 4-89489-234-7 |
関連ページ | 特になし。 |
その他、履修生への注意事項 | まずは、東アジアに限らず、知的アンテナをはりめぐらせること。そのうえで講義を真摯に聞き、疑問点を積極的に調べる姿勢を持ってください。 |
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 | カリキュラムマップ【全学共通科目】 |
実務経験の概要 | なし |
実務経験と授業科目との関連性 | なし |