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科目名プロゼミII
担当者穂苅　友洋
開講期2023年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数1単位
授業の方法演習
授業題目「人」を対象とした研究の手法とその成果のまとめ方
授業の達成目標高等学校までの「学業」の場から、大学での「学問」の場への移行をスムーズに行うことができるように設定された科目です。
　「学問」とは、「研究」によって新事実を発見し、体系的に組織化してゆく営みを言います。大学では「研究」の方法を学ぶと共に、自ら実際に「研究」を行ってみて、「学問」の意義や価値を学びます。「プロゼミ」はその序章であり、「卒業論文」はその最終章に当たります。
　「プロゼミⅠ」では、「研究」における「問い」の立て方、「問い」を解決するための実証的方法と研究倫理、「問い」から導き出した知見を発表する方法等を学ぶとともに、与えられた課題のもとに、小論文の作成と簡単な発表（初級編）を行い、自らが考え、論理的整理をする基礎力を養成することを目標とします。
　「プロゼミⅡ」では、さらに高度な方法や技能を学習し、実際に研究倫理を踏まえた研究計画から研究発表に至る一連の流れを体験して、独自な視点を持つ論文を作成（中級編）するとともに、教員や授業参加者間の対話または討論を通じて、多面的な分析力を養成することを目標とします。
今年度の授業内容「プロゼミⅠ」と同様に、それぞれの担当教員が選ぶ「授業題目」のもとに、どのクラスも共通に「基礎的演習」としての内容を学びます。ただし、この「プロゼミⅡ」では、「プロゼミI」で学んだことを前提に、学問研究のためのより進んだ技能の獲得や、多面的、多角的な分析力の養成を目指します。

１）分かりやすい発表の技術
　ａ）説明の仕方
　　聞き手にとっての分かりやすさ、 原稿読み上げをしない努力が必要
　ｂ）図表化の仕方
　　箇条書き、階層図、対比図、流れ図等の分かりやすさの工夫
　ｃ）配付物の作り方
　　全体の構造が分かりやすいレイアウトの工夫

２）小論文作成と発表（中級編）
　何らかのテーマで探究活動を実践し、その結果を小論文にまとめて、クラスで口頭発表を試行する。
　どこかに独自性が発揮されている論文作成が目標。
　中級編では、理論の裏付け（方法は、実験、調査、フィールドワーク、 観察、文献、実物等、分野によって異なる）の示し方、及び研究対象物・者に対する倫理的配慮（資料の取り扱い、インフォームド・コンセント等）の体験を含む。

＊期間中に、教員や参加者間の対話を通じて、多面的、多角的な分析力の養成を目指す。
準備学修　予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について（1）授業内で指示された段階まで調査の準備を進めたうえで次回の授業に臨む。
（2）調査が開始できる段階になったら、授業外でデータ収集を実施し、その結果を集計する。
（3）発表のための資料を事前に作成し、授業に参加する。
（4）作成した発表資料をもとに、原稿を見ないでも説明ができるよう、事前に繰り返し発表の練習を行う。
（5）発表に対するフィードバックをもとに、改善した内容を小論文にまとめる。		 合計15時間
自習に関する一般的な指示事項・自分自身が調査を行うテーマについて、日常的に新聞やニュースから知識を増やすように努める。
　第1回ガイダンス
　第2回調査を準備する（1）：問いを立てる
　第3回調査を準備する（2）：対象者と方法の検討・質問の作成
　第4回調査を準備する（3）：Google Formsの作り方
　第5回調査を準備する（4）：調査における倫理的配慮、コンセントフォームの作成
　第6回調査を準備する（5）：授業内での予備調査
　第7回発表を準備する（1）：結果の確認・集計
　第8回発表を準備する（2）：スライドの作成
　第9回発表を準備する（3）：予行練習
　第10回成果を発表する（1）：研究成果の発表とフィードバック
　第11回成果を発表する（2）：研究成果の発表とフィードバック
　第12回成果を発表する（3）：研究成果の発表とフィードバック
　第13回論文にまとめる（1）：口頭発表と論文の違い・引用と参考文献の書き方
　第14回論文にまとめる（2）：初稿の返却と修正方法の検討
　第15回論文にまとめる（3）：最終稿のピアレビューと校正
授業の運営方法本授業では、研究テーマの選び方から論文完成に至るまでのステップをひとつひとつ確認しながら進めていきます。教員の説明は最低限にとどめ、クラスメートとの議論や協働作業を多く取り入れていきますので、積極的に参加してください。
＊対面授業の実施が難しい社会状況になった場合は、対面授業の内容に準ずるかたちで、Zoomを用いた同時中継、オンデマンドによる動画配信も併用して授業を進めていきます（「その他、履修生への注意事項」も参照）。
課題　試験やレポート等に対するフィードバックの方法・授業内で行う発表については、その場で質疑応答を行い、フィードバックをする。加えて、他の受講生からもGoogle Formsを使って発表へのコメントを回収し、発表者にフィードバックする。
・小論文については、Google Driveを使って、個別にコメントや助言を行う。
・その他の課題（調査を準備する段階で出た疑問や問題）についてのフィードバックは、授業内で受講生全員と共有しながら行う。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 実施しません。
小論文・レポート 0% 実施しません。
授業参加 50% 授業活動への参加状況
その他 50% 小レポートおよび発表
テキスト 特に指定しません。授業で必要な資料は教員が用意し、配布します。
参考文献 本授業では「プロゼミI」に引き続き、以下の書籍を参考図書として活用します。以下の書籍は、本クラスの対となる「プロゼミI」（春学期開講）のクラスの教科書として指定されていますので、新たに購入する必要はありませんが、指示があった時には、授業に持参してください。

井下千以子（2019）『思考を鍛えるレポート論文作成法（第3版）』慶應義塾大学出版会．［ISBN: 978-4766425772]（税込¥1,320）
その他、履修生への注意事項 ・このシラバスの内容は、対面授業を想定した内容になっていますが、対面のみの実施が難しい社会状況になった場合は、Zoomを用いた同時中継、オンデマンド形式の動画配信を並行して授業を進めていきます。各授業の出席は、授業の実施方法にかかわらず、その回の授業内で行う活動や課題の提出（例：Google Formsへの課題提出やGoogle Driveを使ったファイル共有）をもって確認・記録します。成績評価の基準は、対面のみの授業実施の場合と同じです。

・この授業では、パソコンでの文章やスライドの作成はもちろんのこと、クラウド（例：Google Drive）、アンケートツール（例：Google Forms）など、現代社会で一般的に利用されるITツールも積極的に使用します。最初は慣れない部分もあると思いますが、そういったツールの使い方も怖がらずに身につけていきましょう。
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】