[戻る]
科目名プロゼミII
担当者佐藤　富雄
開講期2024年度秋学期
科目区分週間授業
履修開始年次1年
単位数1単位
授業の方法演習
授業題目「文化表現」を通して学ぶために
授業の達成目標高等学校までの「学業」の場から、大学での「学問」の場への移行をスムーズに行うことができるように設定された科目です。
　「学問」とは、「研究」によって新事実を発見し、体系的に組織化してゆく営みを言います。大学では「研究」の方法を学ぶと共に、自ら実際に「研究」を行ってみて、「学問」の意義や価値を学びます。「プロゼミ」はその序章であり、「卒業論文」はその最終章に当たります。
　「プロゼミⅠ」では、「研究」における「問い」の立て方、「問い」を解決するための実証的方法と研究倫理、「問い」から導き出した知見を発表する方法等を学ぶとともに、与えられた課題のもとに、小論文の作成と簡単な発表（初級編）を行い、自らが考え、論理的整理をする基礎力を養成することを目標とします。
　「プロゼミⅡ」では、さらに高度な方法や技能を学習し、実際に研究倫理を踏まえた研究計画から研究発表に至る一連の流れを体験して、独自な視点を持つ論文を作成（中級編）するとともに、教員や授業参加者間の対話または討論を通じて、多面的な分析力を養成することを目標とします。論文作成などの学術活動に際して必要な研究倫理を身につけます。
今年度の授業内容「プロゼミⅠ」と同様に、それぞれの担当教員が選ぶ「授業題目」のもとに、どのクラスも共通に「基礎的演習」としての内容を学びます。ただし、この「プロゼミⅡ」では、「プロゼミI」で学んだことを前提に、学問研究のためのより進んだ技能の獲得や、多面的、多角的な分析力の養成を目指します。

１）分かりやすい発表の技術
　ａ）説明の仕方
　　聞き手にとっての分かりやすさ、 原稿読み上げをしない努力が必要
　ｂ）図表化の仕方
　　箇条書き、階層図、対比図、流れ図等の分かりやすさの工夫
　ｃ）配付物の作り方
　　全体の構造が分かりやすいレイアウトの工夫

２）小論文作成と発表（中級編）
　何らかのテーマで探究活動を実践し、その結果を小論文にまとめて、クラスで口頭発表を試行する。
　どこかに独自性が発揮されている論文作成が目標。
　中級編では、理論の裏付け（方法は、実験、調査、フィールドワーク、 観察、文献、実物等、分野によって異なる）の示し方、及び研究対象物・者に対する倫理的配慮（資料の取り扱い、インフォームド・コンセント等）の体験を含む。

＊期間中に、教員や参加者間の対話を通じて、多面的、多角的な分析力の養成を目指す。
準備学修予習・復習等の具体的な内容及びそれに必要な時間について毎回の講義に関し、授業前にはポータル等にアップする授業資料を読み、内容を理解しておくこと。授業後は内容を振り返り、復習ノートにまとめ、理解を深めること。 合計15時間
自習に関する一般的な指示事項文献の購読、論文・レポートの作成、発表資料の作成など、授業時間以外での学習、自習が必要です。
第1回オリエンテーション：授業の進め方、授業参加に関する注意事項、達成目標、評価方法などについて
第2回論文・レポートテーマ設定の枠組みと方法について
第3回論文・レポートの構成と形式について
第4回論文・レポート作成のプロセスについて
第5回論文・レポートの文章・表現について
第6回論文書式、提示資料・パワポの作成について
第7回論文・レポートに関する各自の発表と討論（１）
第8回論文・レポートに関する各自の発表と討論（２）
第9回論文・レポートに関する各自の発表と討論（３）
第10回論文・レポートに関する各自の発表と討論（４）
第11回論文・レポートに関する各自の発表と討論（５）
第12回論文・レポートに関する各自の発表と討論（６）
第13回文章の構造／文献の構造と「読み方」について（１）
第14回文章の構造／文献の構造と「読み方」について（２）、全体のまとめ
授業の運営方法プロゼミⅡとしての統一された目的・目標をもとにし、本・文献・資料を読み考えること、自らテーマを見つけレポート・論文を書くこと、口頭での発表・議論、等々に関する能力の向上を基本的な目的としつつ、同時に現代社会における文化表現について理解を深めることを目指します。
特に読む力と書く力を伸ばすための情報とコツに言及しつつ授業を進める予定です。
課題試験やレポート等に対するフィードバックの方法小レポート等の提出物の確認後、レポート等提出物の内容および形式に関する問題点、典型的な誤解などについての解説を行います。
評価の種類 割合(%) 評価方法・評価基準
定期試験 0% 定期試験は実施しません。
小論文・レポート 60% 小レポート、学期末レポート
授業参加 40% 発表、発表資料、授業中の発言などが対象。
参考文献 『日本語の作文技術』、本多勝一著、朝日新聞社・朝日文庫、１９８２　
『論文の書き方』、澤田昭夫著、講談社学術文庫、１９８６ 　
『学術論文の技法』（新訂版）、斉藤孝他著、日本エディタースクール出版部、１９９８　
『社会学評論スタイルガイド（第2版）』、日本社会学会編、日本社会学会、２００９
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連 カリキュラムマップ【全学共通科目】