| 辨 |
ニワウルシ属(シンジュ属) Ailanthus(臭椿屬)には、次のようなものがある。
ニワウルシ A. altissima(臭椿・樗木)
モルッカシンジュ A. moluccana インドネシア東部モルッカ諸島産 |
| ニガキ科 SIMAROUBACEAE(苦木科)については、ニガキ科を見よ。 |
| 訓 |
椿(チン)の字をツバキにあてるのは日本のみ(一説に国字という)。
中国では椿(chun)は、センダン科の落葉高木チャンチン Toona sinensis(=Cedrela sinensis。中国名は香椿・椿・紅椿・椿樹・春芽樹)や、本種などを指す。 |
| 漢名を樗(チョ,chu)というものは、ニワウルシまたはセンダン。 |
属名は、モルッカシンジュの現地名アイラント(「天の木、天に届く高木」)から。
英名 Tree of Heaven、独名 Goetterbaum は、これを「神の木」と誤解したもの。和名シンジュ(神樹)は、その訳。 |
| 説 |
中国原産、中国では各地にあり、街路樹などとして植える。
日本には明治10年頃渡来。
雌雄異株。 |
| 誌 |
材は車両を作るなどに用い、樹皮からはカッチを作り、種子からは油を採る。
樹皮(椿白皮・樗皮)・根皮・果実は薬用にする。『中薬志Ⅲ』pp.459-463 |
| 『詩経』国風・豳風「七月」に、「九月は苴(しょ。アサの実)を叔(ひろ)ひ、荼(と。ニガナ)を采(と)り樗(ちょ)を薪にし、我が農夫を食(やしな)ふ」と。 |