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さねかずら (実蔓)
学名 Kadsura japonica (Uvaria japonica) 日本名 サネカズラ 科名(日本名) マツブサ科 日本語別名 ビナンカズラ(美男蔓)、ビジンソウ、ビンツケカズラ 漢名 紅骨蛇(コウコツタ,honggutuo) 科名(漢名) 木蘭(ボクラン,mulan)科 漢語別名 南五味子(ナンゴミシ,nanwuweizi)、五味花、 英名 Scarlet kadsura
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| 2006/09/07 長瀞町 | |
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| 辨 | サネカズラ属 Kadsura(南五味子屬)には、東アジア・マレーシア・インドに約22種がある。 K. angustifolia(狹葉南五味子・窄葉南五味子) K. coccinea(K.chinensis,K.hainanense;黑老虎・冷飯團・臭飯團・過山龍藤) 『中国本草図録』Ⅹ/4600 K. heteroclita(異形葉南五味子・大葉風沙藤・地血香) 『雲南の植物Ⅲ』42・『中国本草図録』Ⅹ/4601 K. induta(屏邊南五味子) K. interior(内南五味子・中間南五味子・鷄血藤) 『中国本草図録』Ⅵ/2608 サネカズラ K. japonica(南五味子・紅骨蛇) K. longipedunculata(K. petigera;南五味子・紅木香・紫金藤) K. oblongifolia(冷飯藤・飯團藤・吹風散) K. polysperma(多子南五味子) |
| マツブサ科 Schisandraceae(五味子科)については、マツブサ科を見よ。 | |
| 訓 | 和名のビナンカズラは、茎から採る粘液を整髪に用いたことから。 学名の属名は、日本語の蔓(かずら)から。 |
| 深江輔仁『本草和名』(ca.918)五味に、「和名佐禰加都良」と。 源順『倭名類聚抄』(ca.934)五味に「和名作禰加豆良」と。 小野蘭山『本草綱目啓蒙』14(1806)五味子の条に、「サネカヅラ、一名ビンツケカヅラ筑前 トロロカヅラ石州雲州 ビナンセキ伊州勢州 ビジンソウ大坂 ビナンカヅラ阿州讃州 クツバ勢州 フノリ土州 フノリカヅラ日州土州 オホスケカヅラ筑前 ビランジキ江州」と。 |
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| 説 | 日本の関東以西・臺灣・中国に分布すると言うが、『中国高等植物図鑑』等には載らない。 |
| 誌 | 枝の皮から採る粘液は、整髪のほか 製紙用の糊に用いた。 また、赤い果実を観賞するために 庭・垣根などに植栽する。 |
| 『中薬志Ⅱ』pp.36-37によれば、略々次のように言う。中国で南五味子と呼ぶ生薬は、一般にはサネカズラ属の K.longepedunculata, K.petigera であると記されている。しかし現に南五味子として流通しているものは、マツブサ属 Schisandra(五味子屬・北五味子屬)の S.sphenanthes(華中五味子)の果実である。まして、一部の書にサネカズラを南五味子としているのは、そもそもサネカズラは中国には産しないのだから、当らない、と。 なお、五味子・北五味子はチョウセンゴミシ Schisandra chinensis(五味子)。 |
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| 『万葉集』に「さなかづら」とあるのは サネカズラの古名、ただし一説にアケビ。 玉くしげ みむろの山の さな葛 さ寝ずは遂に 有り勝つましじ (2/94,藤原鎌足。別訓に第2句「見む円山(まとやま)の」) 木綿畳(ゆふたたみ) 田上山の さな葛 在り去りてしも 今ならずとも (12/3070,読人知らず) 足引の 山さな葛 もみつまで 妹にあはずや 吾が恋ひ居らむ (10/2296,読人知らず) (この歌に詠われる山さなかづらは紅葉するので、一説にツタとする) また、「さねかづら」は、「あう」「遠い・長い」にかかる枕詞。 ・・・狭根葛 後もあはむと・・・(2/207,柿本人麻呂。ほかに、13/3280;3281など) さね葛 後もあはむと 夢のみに うけひわたりて 年は経につつ (11/2479,読人知らず) 木綿裹(ゆふつつみ) 白月山の さな葛(かづら) 後も必ず あはむとそ念(おも)ふ (12/3073,読人知らず) ・・・さなかづら いや遠長く・・・ (13/3288,読人知らず) |
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| つれなきを 思ひしのぶの さねかづら はてはく(繰・来)るをも いとふなりけり (よみ人しらず「女のもとにまかりたるに、はやかへりねとのみいひければ」) 名にしおはば 相坂山の さねかづら 人にしられで く(繰・来)るよしも哉 (藤原定方(873-932),『後撰集』『小倉百人一首』) |
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| また、「さねかづら」は、「あう」「遠い・長い」にかかる枕詞。 ・・・狭根葛 後もあはむと・・・(2/207,柿本人麻呂。ほかに、13/3280;3281など) さね葛 後もあはむと 夢のみに うけひわたりて 年は経につつ (11/2479,読人知らず) 木綿裹(ゆふつつみ) 白月山の さな葛(かづら) 後も必ず あはむとそ念(おも)ふ (12/3073,読人知らず) ・・・さなかづら いや遠長く・・・ (13/3288,読人知らず) |
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| 『花壇地錦抄』(1695)巻三「藤並桂のるひ」に、「五味子(ごみし・さねかつら) 葉ハもつこく(モッコク)のごとくにてやハらかなり。此葉ヲ鬢水ニ入テつかふに髪品(かみしな)うるハしく、赤キ毛黒く長クなるとて用る人多し。」ひなんせき共いふ。実赤クなる事、秋の比なり。葉は冬あり。此実は薬種の五味子なり」と。 |
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