| 辨 |
クルミ科 Juglandaceae(胡桃科)には、8属約60種がある。
Annamocarya(喙核桃屬) 1種
A. sinensis(喙核桃)
ペカン属 Carya(山核桃屬) 15種
C. cathayensis(山核桃)
ペカン C. illinoensis(C.pekan;美洲胡桃;E.Pecan) 北アメリカ南部原産
C. laciniosa 北アメリカ東部産、材が堅いのでスキー板を作る
Cyclocarya(靑錢柳屬) 1種
C. paliurus(靑錢柳・靑錢李・山麻柳)
Engelhardtia(黄杞屬)
E. colebrookiana(毛葉黄杞)
E. fenzelii(少葉黄杞)
E. roxburghiana(黄杞・黄欅)
E. spicata(雲南黄杞)
クルミ属 Juglans(胡桃屬)
ノグルミ属 Platycarya(化香樹屬)
サワグルミ属 Pterocarya(楓楊屬) |
クルミ属 Juglans(胡桃屬)には、次のようなものがある。
J. cathayensisi(野核桃)中国南部に分布、『中国本草図録』Ⅳ/1580
J. mandshurica
マンシュウグルミ var. mandshurica(胡桃楸・核桃楸・山核桃・楸樹) 樹皮(秦皮・核桃楸皮・楸皮)を薬用、『中薬志Ⅲ』pp.448-543、『中国本草図録』Ⅰ/0021
オニグルミ var. sachalinensis(var.sieboldiana, J.ailanthifolia, J.sieboldiana)
ヒメグルミ var. cordiformis(J.ailanthiformis var.cordiformis, J. subcordiformis)
ペルシアグルミ(カシグルミ) J. regia(胡桃・核桃)『中国本草図録』Ⅰ/0022
テウチグルミ(チョウセングルミ・カシグルミ) var. orientalis
J. sigillata(鐵核桃) 『雲南の植物Ⅱ』181 |
| 訓 |
和名でたんにクルミといえばオニグルミをさした。
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深江輔仁『本草和名』(ca.918)胡桃に、「和名久留美」と。
源順『倭名類聚抄』(ca.934)胡桃に「和名久流美」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)26胡桃に、「トウクルミ チヤウセンクルミ」と、また「真ノクルミハ韓種ニシテ世ニ少シ、・・・本邦ニ多ク栽ルモノハオニグルミナリ、略シテクルミト云、一名ヲグルミ加州 ヲツコロミ東国」と。 |
| 英名 walnut は「外国の木の実」の意。 |
| 説 |
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| 誌 |
日本で古来食用として用いたものは、オニグルミ及びテウチグルミの二種。縄文時代の遺跡からはオニグルミの実が大量に出土している。
実を食用にするほか、油を採り、また材は堅く緻密で、家具などを作るのに用いる。 |
『古今集』に、
あぢきなし なげきなつめそ うき事に あひくる身をば すてぬものから
(藤原兵衛、物名「なし なつめ くるみ」)
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| 『花壇地錦抄』(1695)巻三「山椒(さんせう)るひ」に、「くるみ うるしの葉ニよくにて、くるミなる事、鈴のごとし」と。 |
ふゆの日の今日も暮れたりゐろりべに胡桃をつぶす独語(ひとりごと)いひて
(1915,斉藤茂吉『あらたま』)
胡桃の実まだやはらかき頃にしてわれの病は癒えゆくらむか
(1920,斎藤茂吉『つゆじも』)
秋晴のひかりとなりて楽しくも実りに入(い)らむ栗も胡桃(くるみ)も (1945,齋藤茂吉『小園』)
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